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No More Books, No More Silence


Break the silence against gender-based violence in publishing industry in China


「一頁folio」創始者の範新の強制わいせつ未遂事件に関するタイムライン

2016年

・強制わいせつ事件発生

2016年11月、範新(※)は女性部下と深センで出張し、部下に対して強制わいせつ行為を行い、未遂だった。
(※当時、範新は広西師範大学出版社傘下の「新⺠説」ブランドの創始者であり、同社の総経理を務めていた)

・事件後女性上司の対応

強制わいせつ未遂事件発生後、被害者は当時「新民説」の編集長であった恰恰(※)のアドバイスに従ったため、範新の強制わいせつ行為を警察に通報しないことにした。
該事件は範新が社内で謝罪した形で終わり、恰恰は社員に対して、範新の強制わいせつ未遂事件を社外に漏らさないように注意した。
(※当時恰恰は被害者の女性上司でもある)

2018年

・「一頁folio」の創設

2018年末、範新は「新民説」を離れ、「一頁文化メディア会社」と「一頁folio」のブランドを創設し、恰恰を新しい会社に招待した。

2019年

・「一頁folio」の書籍販売戦略

2019年、一頁folioは『日本色気』と『日本侘寂』を出版した。また、『日本色気』の販売促進キャンペンで、ソフトコアの要素が入った「タトゥーシール」を抽選プレゼントにした。

・「一頁folio」の書籍企画・出版

2019年末、恰恰は「新⺠説」を離れ、「一頁文化メディア会社」に入社し、その後『閉経記』や『愛と子宮に花束を ~夜のオネエサンの母娘論』、『Constellations: Reflections from Life』などのフェミニズムや「me too運動」に関連する多くの書籍を企画・出版した。

2020年

・範新は再度セクハラ

2020年、範新は他の女性にもセクハラをした(情報源は@重版出不来の投稿である)。

2023年

3月

・「一頁folio」が独立書店で女性フェアを行った

2023年3月、国際女性デーの期間中、一頁は50以上の独立書店で「定義できない女たち」をテーマとするフェアを行った。それ以来、読者たちは「一頁」がフェミニズム的な色のあるブランドだと認識するようになってきた。

4月23日

・@青年編集者たちが範新の強制わいせつ未遂事件を投稿

2023年4月23日「青年編集者たち」というアカウントは、豆瓣(※)で範新が7年前に強制わいせつ行為を行い、未遂事件だったということを投稿をした。
(※中国の大手ソーシャル・カルチャー・サイト)
この投稿がインターネットで注目を集め、一般大衆の議論を引き起こした。後に「青年編集者たち」のアカウントは誰かに通報され、凍結された。

4月24日

・範新のレスポンス

「青年編集者たち」の投稿に対して、4月24日範新は、6人のフォロワーしか持たないアカウントでレスポンスした。レスポンスの文章で、範氏は同僚たちに謝罪し、今後は「一頁」の運営をやめて、編集者の業務に専念すると説明した。だが、自分の強制わいせつ行為を明確に認めたり触れたりしていなかった。

・作家松如のコメント

同日、作家である松如さんは、2019年と2020年に範新と「一頁」からの出版の誘いを2回も断って、その理由は範新の強制わいせつ未遂事件であったと明確に説明した。

4月25日

・「楽府文化」創設者涂涂のコメント

2023年4月25日、「楽府文化」(※)という会社の創設者である涂涂は、@⻘年編集者たちの投稿やインターネット上での議論についてコメントした。
涂涂は業界の人々が関連事件について沈黙を守っていることを指摘しながら、範新がとても優秀な出版業従事者であると嘆いて、この事件は一頁の出版事業に影響を与えないように願うとコメントした。
(※楽府文化もフェミニズム関連の書籍を多く企画・出版る会社である)

・不買活動の開始

2023年4月25日以降、中国の読者たちは不買活動を呼びかけ始めた。一頁社の書籍を買わないだけでなく、発売前予約した書籍の返金も楽府文化に要求し、この事件を多くの人に知らせるために、海外の出版社や作家・学者たちに連絡するよう呼びかけている。
この事件をきっかけに、中国の出版・文化業界では、セクハラ事件の暴露が相次いでおり、インターネット上で議論は続いている。

4月26日

・範新は警察まで説明

2023年4月26日、範新は警察まで説明(※)に行き、記者の取材を拒否した。範新が警察にどのような説明をしたかはまだ明らかにされていない。
(※事情聴取ではなく、ただの説明である)

4月27日

・一頁が説明文を公表

2023年4月27日、一頁は説明文を発表し、範新の事件が会社設立前に発生したため、一頁には直接的な責任がないと主張し、範新は会社のコアチームから離れることになると発表した。
しかし、「範新の強制わいせつ未遂事件」については明示的に触れられておらず、セクハラの防止策や制度の整備などについても一切触れられていなかった。

・恰恰が説明文を公表

同日恰恰も説明文を発表し、7年前に事件の詳細を被害者から教えてもらわず、当時は事件の深刻さを十分に把握していなかったと主張した。
また、自分が範新を守るために、社員たちにプレッシャーをかけ、事件を外部に漏らさないように警告したことも否定した。
範新に何度も言行を慎むよう注意し、女性とのやり取りにおいて男女の境界線を厳重に守るように忠告していたことがあると述べた。
しかし、2016年の当時に範新とやりとりした内容と、2020年に範新がセクハラ行為を再度行ったことについては、一切言及しなかった。

4月28日

・範新は自首せず、法的な処罰もなし

2023年4月28日時点まで範新は自首せず、法的な処罰を受けていない。
一頁のオフィスは閉鎖され、会社の看板は撤去された。